お問い合わせ

BLOG技術者ブログ

> > CLI作業のexcelを使用した効率化について

CLI作業のexcelを使用した効率化について

2020/12/01

こんにちは。キャリエ・レゾの社員Fです。

私は、ネットワーク関連の業務を担当しているエンジニアです。

ネットワーク機器の設定を行う場合、コマンドラインインターフェイス(以下、CLI)を使用して
コマンドを入力することによって行う事が多いです。

例えばこんな感じです。

例:interface ethernet1/1 にVLAN"10"を設定する

configure terminal
interface ethernet1/1
switchport mode access
switchport access vlan 10  
end

ところが、このような業務を実施していると、
同じ種類のコマンドなのに一部分だけ記述内容が違うコマンドを作成することがあります。

この場合、コマンドを一つ一つ手書きしていると大変な上に記述間違いの原因にもなるため
Excelを使用して効率的にコマンドを作成する方法をご紹介致します。


一例として、interface ethernet1/1,1/2,1/3にそれぞれVLAN10,20,30を設定する場合を考えてみます。

この場合、interfaceを指定するコマンドは『interface ethernet1/』までは同じ構文で
その以後のport番号のみが違う形式となりますし、
vlanを設定するコマンドも『switchport access vlan』までは同じ構文で、
その以後のVLAN番号のみが違う形式となります。

しかしながら、上記を設定する場合は、それぞれ3行分のコマンドを作成する必要があります。


そこで、このコマンドを簡単に作成する為にExcel関数機能を使用します。

前提として、完成形のコマンドをA列に出力されるケースを考えてみます。

まずExcelに各セルに下記のように記述します。

A1 : configure terminal
A2 : *空欄*
A3 : switchport mode access
A4 : *空欄* 
A5 : end

次にB2セルに『interface ethernet1/』を、C2セルに『1』を記述します。

そしてA2セルに下記の関数を記述します。

A2 : =$B2&$C2

上記の関数の意味は、B2セルとC2セルに記述されている文字列を
連結して1つの文字列にするというものです。

これによりA2セルには、B2セルとC2セルを結合した
『interface ethernet1/1』が表示される事になります。


同様に、B4セルに『switchport access vlan 』を、C4セルに『10』を記述し、
A4セルに関数『A4 : =$B4&$C4』を記述すると、A4セルにB4セルとC4セルを結合した
『switchport access vlan 10』が表示される事になります。


後は1~5行をコピーして他の行に貼り付け、C列の記述を変更すれば、
簡単に複数のコマンドを作成する事ができます。

その状態で、A列をコピーしてテキストに張り付ければ
作業用のコマンドが完成します。

こちらのExcel関数機能は、上記のようなコマンドの作成以外にも、
似たような文言を繰り返し使用するドキュメントの作成等で活用できると思います。

業務改善のツールとして検討してみてはいかがでしょうか。